小さな聖歌隊の大きな歌声が・・・

今日4月1日は、「棕櫚の日曜日」。
イースターを一週間後に控えた、キリストのエルサレム入場の日です。

私の住む八ヶ岳の麓の村から、車で一時間弱のところにある塩尻市で、
毎年恒例の「イースター賛美集会」が開かれました。
塩尻・松本を中心に、プロテスタントの諸教会が合同でイースターを祝おうというものです。
我が八ヶ岳中央高原キリスト教会の参加者は10人。
参加した教会の中でも一番小さな教会、一番少ない人数での参加だったかも知れません。
キリストの降誕から復活まで、順を追って歌われる賛美歌。
私たちの教会に与えられたテーマは、十字架と受難。
出番はプログラムの最後から二番目。

私達が最初に歌ったのは、賛美歌136番「血潮したたる」でした。
バッハの「マタイ受難曲」の第15曲コラールに基づく受難節の賛美歌です。
そしてもう一曲は、「賛美の冠」。
こちらはがらりと雰囲気を変えてゴスペル。

10人の参加者のうち、Mさんは指揮をしてくださるので実際に歌うのは9人。
私たちの練習の成果が問われるとき。
指揮棒を手に立つMさん。
見つめる私たちに一瞬の緊張。
指揮棒が振り下ろされたその瞬間、私たちの思いは一直線にこの曲の中に入っていきました。

画像


1番はユニゾンで。続く4番は混声四部合唱。
主の受難を想いながら歌い始める1番。
『十字架上での死は終わりではない。
そこには復活の希望があり、救いの約束がある。
受難の苦しみの中で使われている和音は、通常予想される短調のそれではなく長調。
長調の和音に込められたバッハの祈りを感じて歌って欲しい。』
哀しみだけではない、哀しみを越えたところにある「大いなる喜び」を確信しつつ歌う。
何回か繰り返されたMさんの言葉は既に思い出さなくとも私たちの中にありました。
最後の「アーメン」に、全ての祈りと思いを込めて歌い終わったとき、
Mさんの顔には満ちたりたかのような満面の笑みが。
そして私たちも。
上手に歌えたかといわれれば自信はありません。
でも私たちには、この一曲に想いの丈を込めて歌い終わったという満足感がありました。

その満足感の中、続いて歌った「賛美の冠」
これは最初の曲とは雰囲気を一気に変えて、地声で自由に伸び伸びと!
そう指導してくださったMさんの表情も身振りも、一気に大きくなりました。
ソロでテノール歌うY君、練習の時より1オクターブ高い声で解き放たれたように歌っています。
同じくソプラノのソロのOさんとの息もピッタリ。
バック・コーラスの私たちも、歌っていてなんて気持ちのいい!

歌と想いが完全に一つになった時間。
小さな教会の小さな聖歌隊。
でも歌声は大きく会場に響いていました。
その歌に込めた思いの深さは、確かに聴く人たちに伝わったと思いたいのです。

この記事へのコメント

2007年04月03日 13:48
aosta様 こんにちは
読ませて頂きながら涙が止まらないのですよ
M様の処でとこちらであの積み重ねを読ませていただき、感動しましたのも。音は一瞬にして消えてゆく物、心に残った音は音の響と成って残りますね
だからこそ消えがての歌なのですね

あちらで聞かせて頂けるのかしら?だと良いのですけれど
2007年04月03日 23:14
◇icashiyaさん
  こんばんは。
  コメント有難うございます。

>音は一瞬にして消えてゆく物、
    心に残った音は音の響と成って残りますね

素敵なお言葉、嬉しく戴きました。
でも、私自身はまだまだ練習不足を、痛感しています。
今回の「血潮したたる」はマタイj受難曲のコラールとして有名な曲ということで、以前からメロディーだけは知っていたこと。
また、たまたま以前にも、この歌を歌う機会があり、初めててではなかったこともあって、アルト・パートを比較的伸び伸びと歌えたような気がします。

問題はこれから。
まだまだ練習の足りない歌が一杯残っています。
他の人の二倍、三倍の練習をしてやっと歌えるか歌えないか。
それでも、歌いたいんですよね(笑)

今回の合唱は録音の準備がありませんでしたので、残念ながら聴いてただくことができません。
ごめんなさい。




2007年04月04日 12:49
> キリストの降誕から復活まで、順を追って歌われる賛美歌。
 私たちの教会に与えられたテーマは、十字架と受難。

 こんにちは。
 これは、すばらしい音楽の集いですね。
 参加されている方全員が、それぞれ工夫をこらし、練習を積み重ね、思いを込めて歌われたことでしょう。そして、本来バラバラであるものが、イエスの生涯ということで、一つに繋がる。
 その中でも、最も重要な部分を担当されたようで、ほんとうにお疲れさまでした。

> でも私たちには、この一曲に想いの丈を込めて歌い終わったという満足感がありました。
 その歌に込めた思いの深さは、確かに聴く人たちに伝わったと思いたいのです。

 aostaさんたちの思いは、必ず聴いた方にも伝わったのではないでしょうか。
 なぜなら、音楽は心から心に伝わって会場はひとつになりますから、
 aostaさんが満足感を感じられたのなら、それは、聴いている方の満足感でもある、と思うのです。
 これからもがんばって下さい。
2007年04月06日 11:39
◇Noraさん
  コメントありがとうございます。

>なぜなら、音楽は心から心に伝わって会場はひとつになりますから

本当にそのことを実感した時間でした。
音楽がみんなの心を一つにし、同じ想いで繋がっているということを全身で感じられたすばらしい集いとなりました。

小さな子どもたちのあどけない賛美、フルートやハンド・ベルの演奏、ユニゾンで、また重唱で歌われる沢山の賛美歌・・・
どの教会のどの人たちによる演奏にも心がこもっていました。
一年に一度顔を会わせるだけの人達が、すぐに心を一つにして歌えるということは、考えてみれば本当にすごいことですよね。
Stanesby
2007年04月07日 23:48
aostaさん、お疲れ様でした。
もうあれから一週間が経つのですね。

僕は初めて参加させて戴いた音楽集会でしたが、
どの教会も、心からの賛美でしたね。

歌は、神さまを賛美するのに最も優れたといいましょうか、
もっとも適切な手段だと私は思います。
そういう意味でも、素晴しい賛美集会でした。
Stanesby
2007年04月07日 23:57
一曲目・・・・・「血潮したたる」。
イースターにピッタリな選曲でした。
そして、十字架と受難というテーマを与えられましたことに
感謝いたします。

aostaさんら聖歌隊のみなさんはステージで、
そして私はステージの下で指揮をさせて戴きました。

一節目は、全員のユニゾン。
少しざわついていた会場が、ピーンと糸を張ったようになったのが、歌われていてわかりましたか?

そして続く四節で、パッと混声四重唱になったとたんに、会場から溜息が漏れたのがわかりましたか?

歌い終わった途端、もう一曲あるのに、他の団体では2曲歌い終わったところで戴く拍手が、誰となく沸き起こったのがわかりましたか?

本当に素晴しい賛美だったと思います。
そしてそれは、会場にいらした皆さまも、そう思われたと思います。
aostaさんをはじめとする、この聖歌隊のメンバーの潜在能力には
いつも驚かされています。
Stanesby
2007年04月08日 00:07
二曲目・・・・・「賛美の冠」。

僕は、今度は少し離れて、会場の観客席の中から指揮をしました。
Are you ok?
そう語りかけて始まりましたね。
みな緊張していました。
アグネス隊長のピアノも、ちょっと緊張していました。

歌が始まると、フランシスコが何と、一オクターブ高い声で、エヴァと同じ音で歌い始めるじゃないですか。ビックリしましたね。
でも、僕は彼は高い声が出るのだから、そう歌ったらどうかと持ちかけていたんです。でも、本番でいきなりやるとは・・・。
驚きましたが、ウェルカムでした。
僕は、指揮をしながら、すかさず彼にokサインを送りました。
Stanesby
2007年04月08日 00:07
ソロが終わって、聖歌隊のバックコーラス。
あれ~、もうちょっと柔らかな表情で歌う約束だったじゃん。
思わず僕は、スウィングしながら指揮をしていました。
aostaさん、ちょっと硬かったかな。反応してね。(笑)

僕らのあとに歌われた教会の賛美歌が、人数が倍であったにも関わらず、こじんまりとまとまっていたので、わが聖歌隊の正味8人が、いかに頑張ったかは、聴かれていた皆さんにもわかったのではないかと思います。

よかったですね。
場数を踏んで、もっともっと神さまに近づきましょう。
ご一緒に。
2007年04月10日 00:11
◇Stanesbyさん
  沢山のコメントをありがとうございます。

本当に素敵な賛美集会でしたね。
一緒に参加できましたこと、とても嬉しくおもっております。

>歌は、神さまを賛美するのに最も優れたといいましょうか、
もっとも適切な手段

私もそう思います。
喜びにつけ、悲しみにつけ唇をついて出てくる音楽。
言葉では言い表すことの出来ない想いを、音楽は心から心へ直接伝えてくれます。
たとえ言葉は違っても、同じ思いを歌に託すことができます。
たとえ時代は違っても、同じ音楽を共に喜び、涙することができます。

音楽は時と場所を越えて、聴くものの心を一つに繋ぐものだということをしみじみ思います。

2007年04月10日 00:24
◇Stanesbyさん

歌うことだけで精一杯だったというところが本当でした。
私達の歌を皆さんがどのように聞いてくださったのか、感じる余裕はまったくありませんでしたので、こうしてStanesbyさんがあのときの雰囲気を書いてくださいましたこと、感謝いたします。

一つ一つの言葉の意味について、また、音にこめられた想いについてこれほどまでに深く考え想いをこめて歌えるようになったのも、Stanesbyさんのご指導があったればこそ。

潜在能力・・・
引き出してくれる人がいて、初めて「潜在能力」なんですよね。
2007年04月10日 00:29
◇Stanesbyさん
>歌が始まると、フランシスコが何と、一オクターブ高い声で、エヴァと同じ音で歌い始めるじゃないですか。

フランシスコさんのあの声には、私もも本当にびっくりしました。
いったいどこからあんなに綺麗な澄んだ高音が出で来るのでしょう!
エヴァさんとの呼吸もぴったりでしたね。
2007年04月10日 00:35
◇Stanesbyさん
>aostaさん、ちょっと硬かったかな。反応してね。(笑)

うう・・・
私としては、かなり自由に歌ったつもりだったのですが。まだ硬い、ですか?
まあ、緊張していたことは確かですが(笑)
まだまだ修行が足りませんね。
「つもり」だけでは、伝えたいものも伝わりませんよね。
「つもり」が本人の自己満足だけでなく、聴く人にわかってもらえるように、これからがんばりたいと思います(=⌒ー⌒=)

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