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アナベル、それとも「わが美わしのアナベル・リィ」

雨にぬれて露とともに憂いを含んでいる青い紫陽花、または恥らうような薄いピンク色の紫陽花。 紫陽花には雨が似合います。 私が好きな紫陽花、アナベル。 咲き始めに淡い緑色の影が射すこの花は、満開時には輝く純白となります。 緑色と白の清らかなグラデーションも美しいアナベルが咲く季節になると、涼しげな鈴の音にも似たリフレイン…
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薔薇の花色

陽が傾くにつれ花影が濃くなり、夜の帳の中で豊かに香る薔薇たち。 花色が移ろうような淡い色の薔薇が好きです。 レディ・ヒリンドン この薔薇は、ティー・ローズを代表する素晴らしい香りを持っています。 華奢な花首に優しく開く花は、甘酸っぱいビワの実に似てとろりとしたアプリコット・イエロー。 ワイン・レッドの枝…
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さても薔薇熱、いかな薔薇熱

薔薇の花に勝るとも劣らず、私が心惹かれるのはその葉の美しさ、棘の繊細さです。 この薔薇の葉の、すらりと優しく優美なフォルム! 花開く前の赤い蕾も、愛らしいピンク色の花も、この美しい葉とのバランスがあればこそ。 ◇あなたのお名前は?◇ 可憐な白い一重の花とコロンとした実も可愛らしい、この薔薇の葉…
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薔薇の名前

「薔薇の名前」と聞いてウンベルト・エーコを連想された方には申し訳ありませんが、これから書くのはそのタイトルどおり名前の由来、つまり薔薇の名前についての物語です。 私の庭で春真っ先に咲き始める薔薇の花は、早咲きのクライミング・ローズ、スパニッシュ・ビューティー。 緩やかに波打つ澄んだピンク色の花びら、たおやかにうつむく薫り…
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春 ・うらら・・・

先日急に誘われて出かけた八ヶ岳の向こう側。 私が密かに写真の師と仰ぐ方からのお誘い、断るわけには行きません。 ご一緒すれば、必ず新しい発見があります。 何度教えていただいても、すぐに忘れる私に根気良くお付き合いしてくださる方。 信州側ではまだ桜の花咲く気配もなかったというのに、あちらではもう爛漫の春でした。 …
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夏の花束

朝陽が差し込む店先に 折取られたばかりのような あざみの花が ひと抱え ブリキのバケツに投げ入れられていた すっくと元気よく伸びた葉先には 水滴が白く 光っていた 棘だらけのあざみ そのひと抱えを  大きな花束にして 帰った日 棘の痛みは 哀しみに似ていた 哀しみと喜びは  同じ…
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森の装い

この季節になると、夏の間はあまり気もとめなかった植物の、思いがけない美しさにはっとさせられることがよくあります。 さまざまな緑色の中で、静かで穏やかなグラデーションを描いていたツタが、秋が深まるにつれまるで宝石のような輝かしい彩りを増してゆきます。 秋冷の朝、つかの間、はかない露をまとったツタの葉は、朝の日差…
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秋風色の花たち

毎朝の散歩道の木陰で、ひっそりと揺れている花、ツリフネソウ。 この花が咲くと秋も深くなったことを実感します。 筒状になっているさわやかな紫色の花は、尻尾がくるりと巻き込んでいます。 花粉を風に飛ばす風媒花ではなく、昆虫を花の中に誘い込むことで受粉する、虫媒花。 なるほど、いったん入り込んだら花粉だらけになりそうな花の形。 …
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夢みる青

何日も冷たい雨が降り続いて、日課の散歩も滞りがちでしたが、昨日から爽やかな秋の日差しが戻ってきました。 雨の中、どうしているか気になっていた花があります。 何日か前の散歩の際、木漏れ日の下で冴え冴えと澄んだ青い花を咲かせていた、トリカブトの花です。 この青をどう表現したらいいのでしょう。 鮮やかな青紫はリンド…
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なごりの夏

日中でも20度にならない日が続いています。 降り止まない雨に、日ごと秋は深まるばかり。 長雨の前、毎日清々しい秋晴れだった一週間まえの写真です。 ゆっくりと日が昇り、日差しは透き通るほど透明な朝の散歩は、こころも身体も、美しくろ過してくれるような光があふれていました。 あかまんまの花が風に揺れていました。 …
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風を送ります

風景の中を過ぎてゆく風の気配や空気の匂い。 煌めく夏の日差しに落ちている影。 白駒池。 波打ち際に生えていたナナカマドの木。 逆光の中で線対称についているその葉が、繊細なレース模様のように風に揺れています。 同じく、白駒池。 もやいであったボートの近くで、まるで何かのオブジ…
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羊歯(シダ)の見る夢

記憶の かなた 時の扉が  ゆっくりと ひらいてゆく 立ち昇る 蒸気のなかで とおく ゆらゆらと 陽炎が 立つ。 羊歯は 時の彼方で 緑濃い 沈黙を 積みあげる。 暗い地底の 奥深くから さらさらと、 風のような音を 立てながら  導管のなかを 昇…
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DOMANOMAというお店

DOMANOMA、素直に”ドマノマ”と読みます。 松本市街から、少し離れた閑静な住宅街にあるパスタ屋さん。 初めて行ったのは、先々月の5月でした。 築100年になるという古い民家を再生した、どっしりと趣のある店内で美味しいパスタを頂きながらも、気になっていたのはハーブ・ガーデンです。 前回のお食事のあ…
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空に向かう花 ・ 空に煙る花

あざみの花がひとつ。 空と草原の間で、意志そのものであるかのように、凛と、空に向かって咲いていました。 これはノハラアザミ。 夏に咲く草原の花。  ガクから花冠にかけての優美な曲線。 ほんのりと咲きそめた乙女のような花。 あざみには風が似合います。 ぼおっと霞むような花をつけているのは、…
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わたしの耳

かなしいときは 涙じゃない 耳。 耳の奥が  つんと  痛くなる わたしの  耳。 わたしより先に  何が  かなしいの? 教えてよ なにが かなしいのか 2007 -07-13  aosta ★またまたちょびママさんのお写真。   …
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花を摘む

花を摘む 雨上がりの 朝の庭で  ひかりを摘む  白樺の梢で ため息をついている  あけぼのいろの 朝の ひかり  露玉の中で まるく まどろむ  虹いろの 朝の ひかり   言葉を摘む 言葉には ならなかった    言葉にしては ならなかった     言葉では 伝わらな…
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拈華微笑(ねんげみしょう)

私が通っていた小学校のすぐ近くに、荒れた石垣とお堀だけが形をとどめているお城の跡がありました。 一応、公園という名前はついているものの、錆付いた遊具で遊ぶ子供たちの姿はなく、尾羽根もぼろぼろな孔雀と、いつも神経質に檻を揺さぶっている日本猿は、一体いつ、誰に餌をもらっているのか子供心に不思議でなりませんでした。 かつては”諏訪の浮…
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矢車菊の季節

どこから飛んできたのか、庭の片隅に咲いていたヤグルマギク。 今年もまたいつの間にか咲いていた。 この深く澄んだ涼しげな青紫はヤグルマギクだけの色。 この花が好きで思わず買ってしまった花瓶。 ヤグルマギクの絵付けが気に入って、どうにも欲しかった。 まだドイツが東西に分かれていたころの東ドイツのカイザーという窯のも…
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都わすれ

朝の散歩から帰ってきたら、庭の一隅で都わすれの花が咲いていた。 庭の花だけれど、野に咲く花のような可憐さと強さのある花。 そこだけ光を集めたように明るんでいる。 素朴に優しく、簡潔な美しさでひっそりと咲く都わすれの花を見ていたら、この立原の詩の一遍が思い浮かんできた。 立原道造 『優しき歌』  よ…
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森の小径 その2

朝の散歩はいつもボンボンが一緒。 毎朝のことなのに、6時を過ぎると私を誘うようにしきりに吠えます。 雑木林の中でリードをはずしてあげると、飛び跳ねるようにして大喜び。 ところが先日、キャンキャンという突然の鳴き声に驚いて呼び寄せました。 宙に浮かせている左前足を仔細に観察したのだが、外傷はありません。 はしゃぎすぎてどこか…
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森の小径 その1

毎朝散歩する雑木林の小径の木漏れ日の下で見つけた小さな蕾。 つやつやした丸葉の間からするすると10cmほどの茎が立ち上がって、金平糖のような小さな蕾がついています。 よく見ればあっちにもこっちにも、ほのかに紅い蕾は葉の間から背伸びをしていました。 いったいどんな花が咲くのかしら、散歩の度気になって仕方がありません。 草丈が伸…
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ロサ・グラウカ

この花のきっぱりと思い切ったように開いた花びらが好き。 これ以上失うものは何もない、原種だけが持つ簡潔なまでの美しさ。 「何も足さない。何も引かない。」 とは、某ウイスキーのキャッチコピーとしてあまりにも有名だが、けだし名言。 ウイスキーばかりではない。 薔薇に限らず、原種だけが持つ究極の美しさがある。 …
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雨の花、風の花

毎年この季節になると純潔なまでに白い花を咲かせるゼフィランサス。 今年もたくさん花をつけました。 我が家の庭ではスノーフレークのあとに咲き出します。 ありふれた花かもしれませんが、この花の、潔いほど白く毅然とした花姿が大好きです。 日が沈むと閉じ、翌日再び花を開くこの花は、雨上がりに一気に蕾をつけ花咲くことから、レインリリー…
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アリスター・ステラ・グレイという薔薇

私の好きな薔薇、アリスター・ステラ・グレイ。 咲き始めはその中心が柔らかい杏色。 咲き進むにつれて白く色が抜けていきます。 しなやかに伸びた枝先で、風に揺れているさまはとても優雅。 薔薇には珍しい、菊のように細い花びらが可憐です。 柔らかな香りもあって、次々に開花する房咲きのノアゼット。 アリスタ…
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花の色は。

白い花が好きです。 ヤグルマ菊の澄みきった深い青も、ヴェルベットを思わせる暗く沈んだ黒薔薇の深紅色も震えるほど好きなのだけれど。 白という色が持つ多彩な表情、質感。 翳ろう白、朝の陽差しに透き通る白、まばゆく光を反射する輝くような白。 写真は岐阜県「花フェスタ記念公園」 最初の花はコルデスの…
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白いつつじの庭

小学校低学年まで住んでいたのは借家だった。 昔、製糸業を営んでいたという大家さんの大きな家の半分を借りていた。 一階に八畳の和室と、皆が洋間ではなく「板の間」と呼んでいた同じく八畳くらいの部屋。 途中で大きく曲がっている古くて暗い階段をあがった二階に六畳と八畳。 そしてこじんまりしたお台所という間取りだった。  小さな子供…
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 D・デュ・モーリア 『レベッカ』 / 赤い石楠花の庭 

「レベッカ」と言えば、原作の小説よりヒッチコックの映画の方が有名かもしれない。 そしてもちろん、私もこの映画は大好きで何回も繰り返し見た作品でもある。 まだ初々しいジョーン・フォンテーンとローレンス・オリヴィエ主演のラブ・サスペンス。 身寄りも財産もない主人公「私」は思いもかけない偶然で英国の名士マキシム・デ・ウィンターと出会…
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ヤグルマギクの想い

不確かな記憶でしかありません。 何かの本で読んだのか、テレビのドキュメンタリー番組で知ったのか、まったく定かならぬ、けれども忘れ難い物語があります。  1922年、イギリスのエジプト学者ハワード・カーターは、僅か18歳でその生涯を終えた不遇の少年王ツタンカーメンの墓を発見したことで、世に彼の名を知らしめる事となりました。  黄…
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私の好きな『薔薇の本』

昨日のブログでもアップしたグレイ・パール。 なんて美しい薔薇でしょう! 私にとって、昔から、ばらには「薔薇」という漢字のイメージしかありませんでした。 「薔薇」と言う字を見るたびに、漢字の美しさにほれぼれしてしまいます。 画数の多いこの文字は、そのまま幾重にも重なった薔薇の花びらを思わせます。 単に「音」だけしかあらわすことの…
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